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変形性頚椎症は、加齢により頚椎や椎間板が変形し、首の痛みやしびれが生じる疾患です。脊髄が圧迫されると手足のしびれや動作困難が起こり、手術が必要になることもあります。神経根が圧迫されると、片側の腕に痛みやしびれが出現し、安静や薬、ブロック注射で治療します。
頚椎椎間板ヘルニアは、首の骨(頚椎)にある椎間板の一部が飛び出し神経を圧迫する病気です。脊髄が圧迫されると手足のしびれや麻痺、排尿障害が生じ、手術が必要になることもあります。神経根の圧迫では片側の首や腕に痛みやしびれが出ますが、多くは保存療法で回復します。
頚椎捻挫は、交通事故やスポーツなどで首に強い衝撃が加わることで起こり、筋肉や靱帯などが損傷する疾患です。首の痛みや可動障害、頭痛、背中のこりなどが主な症状で、めまいや吐き気、手のしびれが出ることもあります。多くは安静で回復しますが、慢性化を防ぐため早期の正確な診断が重要です。
中年以降、特に50歳代に多くみられます。関節を構成する部分(骨・軟骨・靭帯・腱など)が老化し、肩関節の周囲に炎症が起きることが原因と考えられています。夜間痛が現れたり、腕を上げる・回したりする動作が困難になります。自然治癒することもありますが、治療には安静や消炎鎮痛剤、注射が用いられ、急性期を過ぎると温熱療法や運動療法で回復を促します。
肩関節脱臼は、強い外力によって肩関節が外れてしまう状態です。特にコンタクトスポーツや転倒をきっかけに起こりやすく、脱臼を繰り返すことがあります(反復性肩関節脱臼)。脱臼直後は激しい痛みが生じ、動かせない状態になります。また、神経を損傷した場合には腕にしびれが生じることもあります。整復することで関節の位置は元に戻りますが、繰り返す場合は手術が必要になることもあります。
肩こりは、首のつけ根から肩、背中にかけての張りや痛みを生じる状態です。頭痛や吐き気を伴うこともあります。原因は連続して長時間同じ姿勢をとること、悪い姿勢、運動不足、精神的ストレスなどが挙げられます。予防には、同じ姿勢を続けない、肩を温めて筋肉の血行を良くする、適度な運動をすることが大切です。ただし、他の疾患が原因で肩こりが起きている場合もあります。症状が長引く、強い痛みを感じるなど、気になることがあれば早めにご相談ください。
変形性肘関節症は、肉体労働やスポーツでの肘の酷使が原因となり、関節軟骨がすり減り、次第に肘関節が変形する疾患です。初期は肘に負担がかかると痛みを感じますが、進行すると日常生活の動作にも支障をきたすようになります。変形が高度になると安静時にも痛みが生じるようになり、骨棘ができて肘の動きが制限されることもあります。肘を走行する尺骨神経が圧迫され、小指や薬指にしびれが出ることもあります。治療は安静、消炎鎮痛剤、温熱療法などの保存治療が中心ですが、進行すると手術が必要な場合もあります。
上腕骨外側上顆炎(テニス肘)は、手首や指を動かす筋肉を使いすぎることによって、肘の外側にある「上腕骨外側上顆」という部分に炎症が生じ、痛みを引き起こす疾患です。テニスやゴルフ、日常の動作(包丁を握る、パソコン操作など)で繰り返される動作が原因です。安静時は痛みが少なく、手首を曲げたりひねったりする動作で痛みが強くなります。治療は、消炎鎮痛剤の使用やテニス肘用バンドなどの装具の装着、物理療法による保存的療法が基本となります。こうした治療で改善がみられない場合には、手術を検討することもあります。
腱鞘炎(けんしょうえん)とは、骨と筋肉を繋いでいる腱と腱を包む腱鞘(けんしょう)に摩擦が生じることでおこる炎症のことです。炎症が生じた腱鞘の周囲に痛みや腫れ、発赤などが現れ、スムーズに動かせなくなり腱がつながる指の動きが悪くなります。安静にして手を使わなければ腫れは徐々に引いていきますが、使い続けると腫れや痛みが悪化することがあります。特に、スポーツや仕事などで指を頻繁に使う方によくみられる症状です。
腰への負荷によって椎間板の外側(線維輪)が傷つき、椎間板の中身であるゼリー状の髄核(ずいかく)が、後ろや横に飛び出してしまう病態を腰椎椎間板ヘルニアといいます。突出した部分(ヘルニア)が神経を圧迫し、腰やでん部、下肢にしびれや痛みが起こります。背骨が横に曲がって、動きにくくなったり、重いものを持ち上げたときに強い痛みを伴ったりすることもあります。幅広い世代で発症します。発症の要因には、腰に過度な負担がかかる重労働や激しいスポーツ活動が挙げられますが、加齢による椎間板の脆弱化、遺伝的要素、喫煙との関連性も指摘されています。治療は強い痛みがある時期は、安静を心がけ、コルセットを装着します。消炎鎮痛剤、坐薬、神経ブロック(炎症を抑える薬剤の注射)などで痛みを緩和します。一般的には手術をせずに薬物治療、理学療法などで症状は軽快しますが、これらの治療で良くならない場合や、下肢の脱力、排尿・排便障害がでてくるような場合は手術が必要になることもあります。
腰痛の多くは、腰椎に負担がかかることで発症しますが、様々な要因が背景になっていることもあります。成長に伴って起こるもの(側弯症、腰椎分離症、先天異常など)、加齢によって起こるもの(椎間板ヘルニア、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症、変性すべり症など)、腰椎の骨折や脱臼などの外傷、感染や炎症によるもの(カリエスや化膿性脊椎炎など)、転移癌などの腫瘍によるものなどがあります。病態により治療法が異なるため、正確な診断が重要です。安静にしていても痛みが軽くならない、あるいは悪化する、発熱がある、足がしびれたり力が入らなかったりなどの症状を伴っている場合は、放置せずに整形外科を受診されることをお勧めします。
腰椎部の神経の通り道(脊柱管)が狭くなるとその中を走る神経が圧迫されて、下肢の痛みや痺れ、麻痺が発生します。特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です(長い距離を続けて歩くことができなくなります)。症状は立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが生じて歩きづらくなりますが、前かがみになったり、腰かけたりすると症状が軽減します。脊柱管狭窄症は、膨隆した椎間板や肥厚した靱帯によって神経が圧迫されることによって起こります。保存的治療はリハビリテーションやコルセット、神経ブロック、薬物療法などがあります。下肢痛による歩行障害の悪化や、排尿・排便障害により日常生活の支障が大きい場合は手術で神経の圧迫を取り除きます。
坐骨神経が圧迫・刺激されると、腰、でん部(尻)、太もも、ふくらはぎ、膝の裏、すね、足裏、足指などに電気が走ったような痛みやピリピリしたしびれ、麻痺などが起こります。これが坐骨神経痛です。症状を引き起こす疾患には、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、梨状筋症候群、仙腸関節炎などがあります。若い方には「腰椎椎間板ヘルニア」や「梨状筋症候群」が多く、ご高齢の方には「腰部脊柱管狭窄症」や若い方と同様に「腰椎椎間板ヘルニア」が多くみられます。
変形性股関節症は、先天性の疾患や外傷によって関節に過度な負担がかかり、軟骨の破壊や軟骨と骨に変形が起きる疾患です。先天性股関節脱臼や臼蓋形成不全などの発育性股関節形成不全が主な原因ですが、加齢や体重増加、過去の外傷などが影響することもあります。特に女性に多くみられます。初期には歩き始めや立ち上がりに足の付け根の痛みが現れ、進行すると、持続痛や夜間痛が現れます。保存的治療では筋力強化や薬物療法が中心で、改善しない場合は骨切り術や人工股関節置換術が検討されます。治療方法は痛みや生活への影響を考慮して選択されます。
発育性股関節形成不全は大腿骨頭と臼蓋がうまく適合できない状態で、関節がはずれている(脱臼)、はずれかけている(亜脱臼)、臼蓋の発育が悪い(臼蓋形成不全)の3種類に分けられます。原因は、先天的・遺伝的な要素と後天的な生活習慣が複合的に影響していると考えられます。女児に多く、1000人に1~3人の頻度で発症するとされています。危険因子として女児、秋冬出生、骨盤位分娩、家族歴などがあげられます。早期発見・早期治療が治療原則です。新生児期や生後2-3ヶ月はレントゲン検査での診断は難しいことが多く、早期に正確に診断するには超音波診断が有効です。リーメンビューゲル法で整復されれば治療成績はおおむね良好です。整復されない場合には牽引療法や徒手整復, 観血的整復などが選択されます。
特発性大腿骨頭壊死症は、主に若年から壮年期に発症し、大腿骨の骨頭(太ももの骨の先端部分)の血流が障害されて骨が壊死する疾患です。進行に時間がかかる変形性股関節症とは異なり、比較的急に発症するのが特徴です。男性では過度の飲酒(アルコール多飲)、女性ではステロイド剤の服用との関連が多いとされています。特発性大腿骨頭壊死の治療としては、保存療法と手術療法(骨切り術や人工関節置換術など)があります。治療は病期・症状・年齢・活動レベルなどを総合的に考慮して決定します。
大腿骨近位部骨折とは、大腿骨の上の方(太ももの付け根部分)に起こる骨折のことです。大腿骨頚部骨折(股関節の関節内での骨折)と大腿骨転子部骨折(股関節の関節外での骨折)の2つに大きく分けられます。この骨折は、骨粗鬆症に伴って起こる脆弱性骨折の一つであり、特に高齢者に多くみられます。ただし、転落や交通事故など強い衝撃を伴う場合には、若い方でも起こる可能性があります。大腿骨近位部骨折は、手術を行わないと歩行が困難となり、多くの場合、寝たきりの状態に陥ってしまいます。そのため、基本的には手術による治療が原則となります。骨粗鬆症を基盤とする大腿骨近位部骨折の予防には、骨粗鬆症の治療が基本となります。骨折前であれば、適切な治療により骨折そのものを未然に防ぐことができ、骨折後であっても、反対側の大腿骨などに生じる可能性のある続発性骨折の予防につながります。
前十字靭帯は、膝関節の中で、大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)をつないでいる強力な靭帯で、その役割は、主に大腿骨に対して脛骨が前へ移動しないような制御(前後への安定性)と、捻った方向に対して動きすぎないような制御(回旋方向への安定性)の2つがあります。スポーツ外傷の中でも頻度が高く、ジャンプ後の着地や疾走中の急激な方向転換、ストップ動作、あるいは相手との衝突などにより、膝関節に異常な回旋力が加わることで損傷が生じます。スポーツを続けたい方や、日常生活の中で膝の不安定感(「弛さ」や「膝崩れ」など)を感じる方には、靭帯再建術の適応となることが多く、手術による安定性の回復が望まれます。スポーツ復帰を目指すには、手術直後から段階的にリハビリに取り組むことが重要です。
半月板を損傷すると、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかり感が生じます。ひどくなると膝に水がたまって腫れたり、急に膝が動かなくなるロッキングという状態を起こし、激しい痛みで歩けなくなったりすることもあります。一旦損傷すると自然治癒する可能性は低く、放置すると損傷が大きくなり症状が増悪します。
変形性膝関節症は、日本人では比較的女性に多くみられ、高齢になるほど罹患率が高くなります。主な原因は加齢による軟骨の質の低下で、軟骨がすり減ったり、なくなったりして膝の形が変形し、痛みや腫れを生じます。骨折・外傷などの怪我や半月板損傷の後遺症として発症することもあります。また、膝関節には体重の数倍の負荷がかかっているため、肥満も要因の一つになります。初期の症状は、立ち上がりや歩き始めの動作で痛みを生じる程度ですが、進行すると歩行や階段の昇降、膝の屈伸が難しくなり、痛みも増して日常生活に大きな影響がでてきます。膝に水がたまることもあります。
捻挫は全身のあらゆる関節部位で起こりますが、最も多くみられるのが足関節(足首)です。走っている最中の急な方向転換や転倒、交通事故や段差の昇降時の踏み外しなど、きっかけは様々です。主な症状は、患部の腫れと痛みで、靱帯の損傷が大きいほど強くなる傾向にあります。皮下や関節内に出血や熱感などを伴うこともあります。
外反母趾とは、足の親指が隣の指側に20度以上曲がり、関節が内側に突出する状態です。主に女性に多く、ハイヒールや遺伝、加齢などが原因とされます。痛みや腫れ、歩行障害を伴うことがあり、保存的治療(靴の見直し、体操、装具)や、重症時には手術での矯正が行われます。
アキレス腱は、ふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐ人体で最も太い腱で、アキレス腱断裂はその腱が部分的または完全に切れる状態を指します。30〜40代に多く見られますが、全年齢で発生します。スポーツ中の急な動作や、日常の踏み外しなどでも起こります。断裂時には「蹴られたような衝撃」や「破裂音」を感じ、つま先立ちができなくなるのが特徴です。治療には保存療法と手術療法があり、症状や年齢に応じて選ばれます。
関節リウマチは、免疫異常によって関節に炎症が起こり、軟骨や骨が破壊される疾患です。左右対称の手指関節の腫れや痛み、朝のこわばりが典型的で、進行すると関節変形や日常生活への支障が現れます。全身症状として微熱や倦怠感、貧血も伴うことがあります。治療は薬物療法を中心に、リハビリや装具、進行時は手術も行われます。早期治療が進行抑制や寛解に重要とされています。
痛風は、足の親指の付け根などに突然激しい痛みと腫れが起こる病気で、30〜50代の男性に多く見られます。原因は、プリン体の過剰摂取や尿酸の排出障害による高尿酸血症で、関節に尿酸結晶が沈着し炎症を引き起こします。治療は、発作時の消炎鎮痛薬の使用、尿酸値を下げる薬の服用、そして生活習慣の改善が中心です。水分摂取や適度な運動、アルコール・プリン体の制限が予防に効果的です。
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